2017-10

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『アズレプ~オーナーの独り言』

★色んな奴らが集まってできたサッカーチーム『アズレプ』の物語!プロゲームだけがサッカーじゃない!どこにだってありふれてる物語…でも、そこにだってドラマがあるんだ!
…なんて熱いこといってみたり。

★暖かい応援ありがとうございました★
☆応援していただいたみなさんに感謝です☆


★違うのも読みたい?それなら『ガキの恋愛』GO!

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テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

第1話 『退屈』

 二十五歳、フリーター。忙しいけど退屈だった。
 
 バイト先のスポーツ用品量販店での仕事は楽しいし悪くない。サッカーコーナーの担当になってからは毎日サッカー好きのお客さんと話したりしながら気楽に働けるし、レイアウトや商品出しも嫌いじゃない。レジの女の子は可愛いし、バイト仲間とは毎日遊びに出かけるくらい仲良いし、それなりには稼げるから何も文句はなかった。
 いつものように新しく入荷してきた商品をダラダラとダンボール箱から出しながら、店内で流しているR・バッジョのDVDを観ていた。
 「すいません」
 「はい!なんだよ…リョウスケか…」
 声をかけられて営業用の返事をしたのが失敗だった。リョウスケはニヤニヤとシテヤッタリの笑みを浮かべてた。
 「あいかわらずサボってるね」
 「サボってない」
 リョウスケは昔から仲の良い女友達の彼氏で、サッカーをやってるらしく何度かその女友達に連れられて店に来て話してるうちに仲良くなった。
 「今日はなんか探しにきたのか?」
 「いや、タケちゃんの顔見にきただけ」
 「ナンだソレ…」
 液晶画面の中ではPKを外したR・バッジョが膝を抱えてピッチに座り込んでいた。94年ワールドカップで最も印象的な場面。
 「ってかさ、タケちゃんサッカー経験者だよね?」
 「一応ね、中学まではやってたよ」
 高校ではバイトと遊びに夢中でサッカーをしてる暇が無かった。小学からずっと一緒にサッカーしてた奴らと違う学校になったて理由もあったけど。
 「今週の日曜日に練習試合あるんだけど助っ人で来ない?人数足りないんだよね」
 「練習試合?どこのチーム?」
 「バイト先で遊びのサッカーチーム作ったんだよね。それで友達が社会人でサッカーやってるからそこのチームと練習試合するんだ」
 「マジで」サッカー好きの俺にはたまらなく魅力的な話だった。ちょうど最近サッカーコーナーになってからは実際にサッカーをしたいと思っていたし。
 「その日バイト入ってるから、休みにもらえるか聞いてみるよ。場所と時間は?」
 「朝の9時に当麻のアスレチックグランド」
 「朝9時か…」
 「誰か他にもこれそうな人いたら連れてきて」
 「OK」
 早速、休憩中に社員と交渉して日曜日の休みをゲットした。クソ忙しい時期が終わったばっかりだったので意外とすんなり休みがもらえてラッキーだった。いつもなら日曜日に休みなんて絶対もらえない。
 とにかく、忙しいけど退屈な毎日から抜け出せそうな予感にワクワクしていた。




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第2話 『ロッカールーム』

 「相手のチームって強いんですか?」ワッタは眠そうな声でそう言って、くわえた煙草に火をつけた。
 誰か誘おうと思って思いついたのが前のバイトで少しだけ一緒に働いていたワッタだった。すげぇ仲良しってほどの仲にはなってなかったけど、飲み会のときにサッカーの話で盛り上がったのを憶えていたから。
 「分からん、社会人リーグでやってるチームらしいけど」
 「こっちのチームは?」
 「けっこう初心者ばっかりって言ってたから…微妙じゃないかな」
 「ヤバそうですね…」
 お互いまだ距離感が分からない感じで、ワッタと俺の会話はぎこちなかった。高校を卒業したばっかりのワッタと俺とでは歳も結構離れているから仕方ないといえば仕方ない。
 「今って調理師の学校だっけ?楽しい?」
 「楽しくはないっすね、実習以外はほとんど寝てます」
 「マジか…やっぱり専攻は中華なの?」
 「そうっすね、中華しか考えてないんで」
 中華料理のレストランが前のバイト先だった。ワッタは今もそこでバイトしている。ヒョロっとしてやる気なさそうなのに仕事はしっかりできる。そんな子。
 途中、道に迷って若干遅刻気味だったけど、グランドに着いた時にはまだメンバーは揃っていなかった。
 「助っ人連れてきたから」先に着いていたリョウスケにワッタを紹介して、何年かぶりに納戸の奥から引っ張り出してきたスパイクに履き替える。中学の時に使っていたスパイクだったけど、サイズはピッタリ、ジャストフィットだった。
 座って靴紐を結びながら、ところどころ芝の剥げたグランドを眺めていた。
 「マジ久しぶりでテンション上がってきました」そう言ってワッタは立ち上がり、持ってきたボールで軽くリフティングを始めた。柔らかくて繊細なタッチ、見てすぐにかなり巧いと分かるぐらい。
 「よし、アップしようぜ!」
 はしゃいでるガキみたいに、俺とワッタ待ちきれない様子でグランドに飛び出した。二人とも足元のスパイクは今にも穴が開きそうなぐらいボロボロで、放課後毎日一緒に遊んでるみたいな、なんだかそんな懐かしい感じがした。


第3話 『悔しいぐらいに…』

 一方的な試合だった。
 ほとんどが初心者で何回か練習しただけのチームと、市の社会人1部リーグで活動するチームとじゃレベルが違いすぎる。ずっと攻められっぱなし…スイーパーの子が経験者でけっこう上手かったからなんとかしのいではいたけど、それでも前半だけで3失点。
 ハーフタイムにはもうグッタリだった。
 「かなりキツいっすね…」前半ずっと守備に追われていたワッタは俺以上に疲れた顔で、ペットボトルのスポーツドリンクをガブ飲みしている。左サイドのMFに入ったワッタはFWの俺の3倍ぐらい走ったに違いない。
 「キツイし暑いしボール来ないし…」頷いてそう言った。クリアボールをなんとか追いかけていただけで、まともにボールを触った記憶が無い。
 他のチームメイトも各々に疲れた顔で座り込んでいた。初めての試合じゃ仕方ない。どこをどうすればなんて話し合う余裕もなかった。
 後半開始、疲れた体を引きずってグランドへ。相手チームは余裕の顔。笑いながらDFがFWに入ったりしてポジションを入れ替えてる。
 「なんかナメられてますね」それを見たワッタは分かり易いぐらい悔しそうな顔をした。
 「ってか完全にナメられてるよな」俺も多分同じ顔をしていた。
 アドレナリンってのが流れ出したんだろう。さっきまでの疲れはどっかに行っていた。
 周りに気を使っていたワッタのプレーがいきなり変わった。相手を小馬鹿にするようなドリブルで攻め上がる。3人ぐらいに囲まれてもボールをキープ、体を当てられて倒されるまで何人抜いただろう。
 「ファールだろ!!」普段は余裕の顔のワッタが声を荒げて叫んでる。ソレを見てなんだか嬉しくなった。
 チャンスらしいチャンスは一度だけ。中盤でボールキープしたワッタが3人を置き去りにしてスルーパス、左サイドを抜け出した俺が折り返して、中央で待つリョウスケへ…
 結局トータルで0対5。リョウスケのシュートは当りそこなってコロコロとGKの目の前へ。
 完全にナメられたうえに完敗だった。


 

第4話 『真夜中の公園から』

 バイト帰り、仲の良いメンバー4人が揃ってラストまでだったので、そのままファミレスでご飯を食べていくことにした。和風ハンバーグセットを食べながら、こないだの試合のことばっか考えてた。
 助っ人だったワッタと俺が一番悔しそうな顔をしてたかもしれない。自分自身最低のデキだったのも悔しかったし、ナメられた事にも腹が立った。ただ、本気で悔しがってるワッタを見て、俺は少し嬉しかった。
 「どうでしたこないだのサッカー?」アッチはそう言って俺の顔を窺った。見てすぐに良くなかったってのを察したらしい、シマッタって顔をした。
 「ボロ負けだよ」そう言って俺はアッチの方を軽く睨んでから笑った。
 「いいな、タケだけ面白そうで」ホントに羨ましいって感じでよっPはそう言ってから、「俺もなんかスポーツやりたいよ」って付け足した。
 「アレじゃないですか、僕らでサッカーチーム作りましょうよ」
 ノリで言っただろうアッチの言葉だったんだけど、俺は本気で悪くないなって思った。
 「良いじゃんソレ!俺やりたいよマジで!」よっPの反応も早かった。たぶん同じ事を考えていたんだろう。
 「面白そうっすね」マサはみんなの反応を見てから賛成の意思表示。いつものパターン。
 それから一時間ぐらいかな、ずっとサッカーの話ばっかしてた。どこのポジションがしたいだとか、ユニホームはどこのがイイだとか、日本代表のどこがダメだとか、CLのことだとか…
 「ってかなんか今すぐサッカーしたくなってきた」誰もがきっと思っていたことをよっPが口に出して、みんなで顔を見合わせた。
 家の近所の公園で、真夜中、街灯なんて一個だけ。上半身は汗だくになったから裸になって、僕らは車に積んであったボールを持ち出してサッカーをした。まるで子供。
 「目標は国立だな」
 「いやいや、サンシーロだろ?」
 「カンプ・ノウじゃない!」
 「ってかまず花咲じゃない?」花咲ってのは市内で一番キレイな球戯場で、色んな大会の決勝とかの会場で使うところ。
 「楽しければ何処でもいいや」
 くだらないことを言って騒ぎながらボールを蹴って、疲れたら自販で買ったジュースを飲みながらまたバカ話。
 クソ暑い夏が始まった。


  


 

第5話 『始動』

 次の日、遅番で出勤だったから昼過ぎに店へ。馬鹿みたいにはしゃいだせいでグッタリと疲れていた。いつものようにサッカーコーナーに行くと、青い買物カゴが3つ、スパイクやらソックスやらジャージなんかが詰め込まれてた。
 「おはようございます!」俺を発見して、マサがテニスコーナーから駆け寄ってきた。
 「このカゴって?もしかして…」
 「あっ、俺とよっPとアッちゃんの取り置きです」そう言ってマサはニヤッと笑った。
 みんな早番だったから、朝から着たり履いたりして選んでいたらしい。マサのカゴにはPUMAのGKグローブが入っていた。顔がデコボコだからGKっぽいって言われて、本人意外とその気になったみたいだ。
 「マジか!?」ホント嬉しかった。みんなけっこう本気なのが最高に。
 「あっ、あとなんか、今度新しく入ってくるバイトの子、サッカーやってたらしいですよ」
 「マジ?加入決定じゃん」
 「ユミの後輩らしいんで、多分やるんじゃないですかね」
 レジのユミちゃんは高校の時サッカー部のマネージャーだったから、その時の後輩かなんかだろう。けっこう期待できる。
 「俺の弟もやりたいって言ってました」
 「マサの弟って…バイト入ったんだっけ?」
 「今日の夕方から来るみたいっすね」
 「マサに似てるの?」そう言って俺は妙にデコボコしたマサの顔を見て笑った。顔だけで笑いが取れるなんて卑怯だ。
 夕方になる頃には、カゴは4つに増えていた。それが閉店頃には5つに。俺のカゴにはDIADORAのスパイク、中学の頃から履いているお気に入り。履くだけでファンタジスタな気分になれる靴。
 河川敷で公園で、真夜中の学校に忍び込んだり。とにかく俺たちは暇さえあればサッカーしてた。新品のスパイクを泥だらけにして。
 「サッカー面白いっす」バスケットマンだったマサの弟のケンも、すっかりサッカーにハマったみたいだ。こいつは意外と男前。マサと似てるのは骨格だけ。
 ただ集まってボールを蹴ってるだけだったけど、毎日が楽しくて仕様が無かった。サッカーコーナーのDVDは黄金のカルテットに変えてみた。
 そして…ウサギを背中に背負って、あいつが現れたんだ。


 

第6話 『青いウサギ』

 「チーム名決まったんですね。なんでウサギなんですか?」
 「ウサギ…??」ユミちゃんに聞かれて、俺は意味が分からず首をかしげた。他の奴らにも同じ事を聞かれたけど、全くなんのことやら。
 休憩室で制服に着替えながら、そういえばバイトの連絡ノートにチーム名募集って書いておいたのを思い出した。もしかしたら…
 『サッカーチームを作ったのでチーム名募集!!』そう書いたページの一番上に『BLUE RABBIT』と装飾された文字。誰が書いたのか分からないけど、みんなコレを見てチーム名が決定したと勘違いしたんだろう。
 店内に出てサッカーコーナーへ。いつものように入荷品のチェックをしているとよっPが嬉しそうな顔してやってきた。
 「おはよ、チーム名決まったんだね。なんでBLUE RABBITなの?」よっPからも同じ質問。俺がきたら早速聞こうと思って待っていたんだろう。
 「ってか俺じゃないんだよね、アレ書いたの」
 「マジで?もうみんな決定したと思ってるよ。俺も決まったんだと思ってたし」
 そして30分後、犯人は遅刻して現れた。
 「あ、アレ書いたの俺です」犯人はマサだった。
 新人がオリエンテーションをしてる時にちょうど休憩中で、暇だったから新人の男の子の背中にプリントされていた文字を模写して暇潰ししてたらしい。その文字ってのが『BLUE RABBIT』
 「とりあえず、すいません」マサはなんとなく謝った。
 「ってか、もう、コレでいこ、青ウサギで」
 「なんかちょっと変えてみよ、イタリア語とか良くない?」俺は言ってすぐ店内のPCでイタリア語翻訳を検索、青いウサギを訳してみることにした。

 噂の新人ケイタはその日の夕方から出勤してきた。
 「おはようございます!」そう言って屈託の無い笑顔。目が細くておとなしそうな子、好青年って感じ。サッカーコーナーに配属ってことだったので、とりあえず商品出しを一緒にやりながら話をしてみた。
 「すげぇ!」入荷したばかりのレプリカシャツを広げる度にケイタは喜んで声を上げた。お互いサッカー好きだからか、俺とケイタはすぐに仲良くなった。
 「今度俺らでサッカーチーム作ったんだけど、ケイタ一緒にやらないかい?」ノリでそう誘ってみると、ケイタは嬉しそうな、ホントに嬉しそうな顔をして答えた。
 「すげぇ、はい、是非やりたいです!!チーム名とかもう決まってるんですか?」
 「アッズッロ・レプロット」とっさにそう答えた。まだ決まってなかったんだけど、さっき調べて考えた中で一番良さそうな名前。
 「イタリア語ですか?すげぇ、カッコイイっすね」
 「うん、略してアズレプ」略してみるとなんかイイ感じだなって思った。
 みんなに聞いてみても『アズレプ』って名前は好評だった。語呂がいいし覚えやすい。青いウサギ、アッズッロ・レプッロット、アズレプ。
 チーム名が決まるとなんだかテンションが上がった。みんなのテンションもさらに上がったみたいだ。
 ボンゴレ・ビアンコとか、ロッソとか…イタリア語って色が後ろにくるような、文法とか間違ってるような…そんな気はしたけど、まぁ、なんだか響きがイイから気にしないことにした。
 とにかく、アズレプは歩き始めた。



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第7話 『オーナーの仕事』

 「だいぶ前に調整会議も終わってますし、今は空いてる曜日も無いので申し訳ないのですが…」
 もう10件目ぐらいだろうか?どこの学校も同じような答え。学校のグランドを借りて練習しようと思ったのはいいけど、どうやら時期が悪かったみたいだ。放課後の開放事業で小学校や中学校のグランドを使わせてもらえるみたいなんだけど、そのための調整会議ってのは春に行われるらしい。夏も終わりかけてる頃じゃなかなか空きはみつからない。
 もっと練習したいっていうみんなの要望にどうしても答えたかったから、ここで諦めるわけにはいかなかった。電話帳を見て次の学校を探して電話をかける。その繰り返し。
 「土曜日なら今のところ空きがありますね…」
 「あぁ、やっぱりそうですか…え!?」空いてるって答えに一瞬意味が分からずそう答えてしまった。
 「本当ですか?是非お願いします!」内容を聞いてその日のうちに学校へ、担当の先生から書類をもらいに行った。
 東町小学校のグランドは狭かったけど、ナイター設備もあるし、併設する中学校のグランドも使って大丈夫とのことだったので、サッカーをするには十分な環境だ。
 まずは書類を書かなくてはならない。10人以上での使用が義務付けられていたんだけど、現在のメンバーは6人…でもグランドさえ借りれるなら人を集めるのは簡単だと思った。
 その日の夜、みんなにグランドが借りれそうってことをメールしてから、俺はワッタに電話をかけた。
 「土曜日だと行けるか分からないですけど、学校にも2人ぐらいサッカーやりたいって奴がいるんで誘ってみますね」ワッタは喜んでそう答えてくれた。
 マサの友達にもサッカー好きで初心者だけどやりたいって奴がいたから、これで人数的には問題なない。
 グランドも借りれそうだし、メンバーも集まってきたし、どんどん何かに向かって行ってる感じがして楽しかった。
 『色々めんどくさそうなこと頑張ってくれてありがとね、オーナー!』よっPからきたメールを見て、なんだかハッピーな気分。オーナーってのも悪くない。
 季節的には夏の終わり。けどこれからがホントの夏の始まり。



おかげさまでランキング調子良いです!ありがとうございます!
 
 

第8話 『ウサギの産声』

 練習は夜7時からだったんだけど、初めての練習だし、管理人の方に挨拶したり照明の使い方なんかを教えてもらわないとならなかったので、けっこう早めに家を出た。
 「じゃあ、怪我しないように頑張ってな!」管理人さんはスゴイ良い感じの人。言われて俺は、よろしくお願いしますと頭を下げた。
 まだ照明が点いていない薄暗いグランドに行くと、そこにはもうケイタの姿が…。お気に入りのレアル・マドリーのレプリカシャツ、もうすでにスパイクも履いてる。
 「おはようございます!」ホントに嬉しくて堪らないって笑顔。マジでこいつは愛すべきサッカー馬鹿だ。
 「おはようケイタ」そう答えてすぐに準備を始めた。
 ケイタと俺が簡単なアップをしていると、ぞくぞくとみんなが集まってきた。よっP、アッチにケン、そしてマサ…いつもの面々。それに加えてマサの友達も。
 「よろしくお願いします」
 マッチョはあだ名のわりに普通の体型、むしろやや痩せ気味。ちょっとトボケた感じの顔。
 「マッチョって言うからプロレスラーみたいな子が来るんだと思ってたよ」言われてマッチョは恥ずかしそうな顔で笑った。
 みんなそれぞれに着替え始めると、マッチョはユーべのレプリカ、アッチとよっPはミラン、マサはレアルの3rdと、全然バラバラなのが面白かった。俺は大好きなインテルのレプリカシャツだし。
 「なんか、サッカーするって感じだな」よっPは嬉しそうにそう言って、河川敷の土で汚れたディアドラのスパイクに履き替えた。
 「どうも~」7時5分前ぐらいにワッタが友達2人を連れて現れた。
 「アレ?ワッタ今日バイトじゃないの?」
 「なんとか今日だけ休みもらいました、次から来れるか微妙ですけど…」
 「マジか…」無理して来てくれたのがスゲェ嬉しかった。
 ワッタに連れられてきた2人、タクちゃんとアタルは全く正反対な雰囲気。色白でヒョロッとしたタクちゃんは無口でクールな感じ、逆にアタルは明るくて元気の良さそうな子だった。
 最初ってことでシュート練習をしたりミニゲームをしたり。河川敷での朝練でケイタの上手さに驚いたんだけど、それ以上にこの日、俺はタクちゃんの上手さに衝撃を受けた。
 「すげぇ…」ケイタもタクちゃんの一つ一つのプレーに感動してた。明らかにレベルが違う。
 ワッタの技術は相変わらずだし、アタルも経験者なだけあってかなり上手い。マッチョも初心者にしては悪くないし。なんだかこのチームはかなりやれるんじゃないかって気になった。
 けど、練習が終わってから気が付いたんだよね…サッカーやるには1人足りてないって。



ランキングでも『アズレプ』応援よろしくです!
  
 

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プロフィール

K・J・TAKE

Author:K・J・TAKE
実話から生まれた物語。
色んな奴らが集まって誕生したサッカーチーム『アズレプ』の愛と感動?の日々。

初小説ですけど頑張って書いていこうと思います!
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第1話『退屈』へGO!!

アズレプ『目次』

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