第16話 『色々と羨ましい…』
みんなが集合してすぐに、ホワイトボードを使ってフォーメーションと戦術の確認。4バックのディフェンスラインは前回と変わらず、右にケン、左にマッチョ、センターにアタルとユアサ。中盤はワンボランチでアッチ、左サイドにタクちゃん、右サイドはケイタ、そして菱形の頂点、トップ下の位置に俺。ワントップはよっPだ。
両サイドバックのポジショニングをもう一度確認した。練習のなかで何度も修正はしてるけど念のため。作戦は単純に、クリアボールはサイドへ、タクちゃんとケイタを起点にして攻める。
相手チームの代表と軽い挨拶、試合時間と人数を確認してから、それぞれにアップを始めた。試合開始は30分後。
パス回しを軽くしてから、ラストの15分は攻めと守りに分かれてのフォーメーション練習。5分前に終わらせ、もう1度集まり、水分補給とミーティング。
「あっ、イイな〜イングランド代表だ」ユニフォームに着替えた相手を見て、アッチが羨ましそうにそう言った。2002年イングランド代表モデルの白。赤いラインの入ったシンプルなアンブロのゲームシャツ。
「いや、絶対オレらの方がカッコイイです…」ケイタがそれにボソッと返した。ここでも負けず嫌いを発揮。けど、まだユニフォームは出来上がってないので俺たちはナイキの緑色したビブス。
いつもよりみんなソワソワした雰囲気だった。試合だからってのもあるんだけど、理由はたぶん他にある。相手チームの応援に来た女の子たちがいるからだ。
「やっぱり必要だな」よっPはそう言いながら女の子たちを眺めてた。福祉の専門学校って言ってたからそこの生徒たちなんだろう、相手ベンチには5人の女の子。アズレプのベンチにはドリンクと荷物。
「あんなの見せられたら負けられないっすね」
「負けられね〜な!」頷き合ったユアサとアタルが両手でハイタッチをして気合いを入れた。それを見てたタクちゃんは苦笑い。
「よし、そろそろ行こう」キャプテンのアッチが先頭をきって、うさぎたちはゾロゾロとピッチに散らばっていった。
序盤戦は一進一退の攻防、中盤のつぶし合いになった。
俺はトップ下よりやや下がりめまで戻って、アッチと2人で相手のセンターハーフを自由にさせないようプレー。タクちゃんとケイタも下がり気味で、まずはディフェンスからって感じだ。
学生のチームだけあって、よく走るし連携もそれなりにできている。目立って上手い奴はいないんだけど、なんだか地味にまとまったサッカーをしてくる相手に、アズレプは次第に攻め込まれ始めた。
そして前半17分、抜かれそうになったケンが相手の腕を掴んで倒してしまい、明らかなファール、嫌な位置からのFKを与えてしまった。
偽イングランド代表11番の蹴ったボールはGKカメの正面へ、だがこのシュートをカメはファンブル、こぼれたトコロをFWに決められてしまった。大喜びでキャーキャーと声を上げる相手ベンチ。
「まだ大丈夫だって!」落ち込んで肩を落としたマサの背中を、駆け寄ったケンがポンポンッと2度叩いた。カメは「大丈夫だ」と顔を上げ、両の拳を合わせて気持ちを切り替えた。
ひと呼吸吐いてから周りを見渡す、ケイタとタクちゃんと目があった。センターサークルにはよっP。みんな攻めたくてしょうがないって顔してやがる。アッチからも『行ってこい』のサインが出た。
さぁ、反撃開始だ。

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☆反撃開始の第17話は9/23UP予定☆
★アズレプサポーター・マネージャー募集中です。笑★
両サイドバックのポジショニングをもう一度確認した。練習のなかで何度も修正はしてるけど念のため。作戦は単純に、クリアボールはサイドへ、タクちゃんとケイタを起点にして攻める。
相手チームの代表と軽い挨拶、試合時間と人数を確認してから、それぞれにアップを始めた。試合開始は30分後。
パス回しを軽くしてから、ラストの15分は攻めと守りに分かれてのフォーメーション練習。5分前に終わらせ、もう1度集まり、水分補給とミーティング。
「あっ、イイな〜イングランド代表だ」ユニフォームに着替えた相手を見て、アッチが羨ましそうにそう言った。2002年イングランド代表モデルの白。赤いラインの入ったシンプルなアンブロのゲームシャツ。
「いや、絶対オレらの方がカッコイイです…」ケイタがそれにボソッと返した。ここでも負けず嫌いを発揮。けど、まだユニフォームは出来上がってないので俺たちはナイキの緑色したビブス。
いつもよりみんなソワソワした雰囲気だった。試合だからってのもあるんだけど、理由はたぶん他にある。相手チームの応援に来た女の子たちがいるからだ。
「やっぱり必要だな」よっPはそう言いながら女の子たちを眺めてた。福祉の専門学校って言ってたからそこの生徒たちなんだろう、相手ベンチには5人の女の子。アズレプのベンチにはドリンクと荷物。
「あんなの見せられたら負けられないっすね」
「負けられね〜な!」頷き合ったユアサとアタルが両手でハイタッチをして気合いを入れた。それを見てたタクちゃんは苦笑い。
「よし、そろそろ行こう」キャプテンのアッチが先頭をきって、うさぎたちはゾロゾロとピッチに散らばっていった。
序盤戦は一進一退の攻防、中盤のつぶし合いになった。
俺はトップ下よりやや下がりめまで戻って、アッチと2人で相手のセンターハーフを自由にさせないようプレー。タクちゃんとケイタも下がり気味で、まずはディフェンスからって感じだ。
学生のチームだけあって、よく走るし連携もそれなりにできている。目立って上手い奴はいないんだけど、なんだか地味にまとまったサッカーをしてくる相手に、アズレプは次第に攻め込まれ始めた。
そして前半17分、抜かれそうになったケンが相手の腕を掴んで倒してしまい、明らかなファール、嫌な位置からのFKを与えてしまった。
偽イングランド代表11番の蹴ったボールはGKカメの正面へ、だがこのシュートをカメはファンブル、こぼれたトコロをFWに決められてしまった。大喜びでキャーキャーと声を上げる相手ベンチ。
「まだ大丈夫だって!」落ち込んで肩を落としたマサの背中を、駆け寄ったケンがポンポンッと2度叩いた。カメは「大丈夫だ」と顔を上げ、両の拳を合わせて気持ちを切り替えた。
ひと呼吸吐いてから周りを見渡す、ケイタとタクちゃんと目があった。センターサークルにはよっP。みんな攻めたくてしょうがないって顔してやがる。アッチからも『行ってこい』のサインが出た。
さぁ、反撃開始だ。
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